
大阪証券取引所は、1994年現在、株式時価総額の国際比較ではニューヨーク、 東京に次ぐ市場に成長しており、株価指数先物、オプションの取引については シカゴと並ぶ世界有数の市場となっている。1987年、大阪証券取引所では国内 で初めて株式先物「株先50」の市場を開設し、翌88年には株価指数先物取引の 「日経225先物」を開始、さらに89年に平均株価オプション取引「日経225オ プション」取引もスタートさせた。「日経225先物」は91年には537億円の取 引額を記録し、一時シカゴを抜き世界一の規模に成長した。この頃から外国 証券会社の関心は、東京だけでなく大阪にも向き始めた。なおオプション市場 では、大証の取引高は、93年でも2兆6億円でシカゴと並んでいる。また、94 年2月からは、加重平均型の「日経300先物・同オプション取引」も開始している。 このほか大証では、83年に中堅・中小企業に上場の門戸を開くために「新二部制 度」を、84年には、午前の立会開始時を10分繰り上げた「特例立会制度」を実 施し、また91年には、特定の国または地域の有価証券に投資することを目的と したカントリーファンド(外国投資会社株券)市場を開設するなど、大証独自 の市場づくりに努めている