林業

関西の林野面積は283万8,000ヘクタール、素材生産量は256万8,000m3(1993年) である。
関西の各府県の内、全面積のうち林野面積の占める割合の大きいのは和歌山県 である。古くから「木の国」と呼ばれ、林業の盛んなところで、温暖多雨の気 象条件に恵まれ林野面積は県全体の76.8%を占めている。人工林率も61.1%で 全国でも上位にあり、針葉樹のスギ、ヒノキを中心に、赤マツ、黒マツ、モミ、 ツガなどを搬出している。兵庫県も林野面積が県土の70%を越えている。
京都府の林業は、降水量の多い丹波高原が中心で、京都市北部の北山杉は有名 で高級建材「北山磨き丸太」として出荷されている。滋賀県では林野面積は県 土の51%を占め、そのうち8%が国有林である。鈴鹿山系、比叡山には造林地 が多く、杉、松、ヒノキの適地が多いため林業が盛んである。なお特殊林産物 として以前はマツタケが主だったが、現在はシイタケの生産が急増している。 三重県も林野面積は県土の65%を占め、熊野灘沿岸山地に杉、松、ヒノキなど の良材がある。特に伊勢杉や、尾鷲地方のヒノキの美林は全国的に知られてい る。