●広域高速鉄道網

東京と大阪を約一時間で結ぶ、中央新幹線計画では、低振動、低騒音で直 線運動をする超電導磁気浮上(MAGLEV)のリニアモーターカーを利用した新し い交通手段が、実現の段階にはいり、次世代の大都市間長距離輸送の活路と して期待されている。浮上走行するので騒音や振動が少なく、沿線環境に及 ぼす影響も少ないとされており、夢の超特急として開通が待たれている。

東京−大阪間に中央新幹線が実現すると、現在の東海道新幹線と合わせて高 速鉄道網が完成することになる。東海道新幹線のバイパスとして、増大する 大都市間の旅客輸送に対処するだけでなく、多重型ネットワークづくりによ る国土軸のリダンダンシーを確保するものと思われる。沿線地方都市の発展 等、国土の均衡ある発展に寄与するものとみられる。

また、関西の広域交通整備網の一翼として、現在東京を起点に工事が進めら れている北陸新幹線の石川、福井両県から大阪への西進計画が始まろうとし ている。

都市内を繋ぐ鉄道網としては、大阪市、神戸市、京都市でいずれも地下鉄 の延伸工事が行われている。そして大阪郊外を直接むすぶ交通機関としてモ ノレールが整備されつつあり、大阪郊外環状輸送網の一翼を担うものとして 注目をあつめている。